紀凜さんの心屋上級ワークショップを受けて半年が経過したいま思うこと(後編)

て、無事に昼食タイムを終えたものの、私の中にはちょっとやそっとでは解消できないモヤモヤが溜まってしまった。 

(※この記事は、紀凜さんの心屋上級ワークショップを受けて半年が経過したいま思うこと(前編)の後編になります。まだお読みでない方は、先にそっちから読んで下さった方がわかりやすいと思います)

 

残りのワークをしている間も、ワークショップを終えて日常生活が始まってからも、その事件は長く心の中にわだかまっていた。

 

最初は、「あんなに怒らなくてもいいのに! 本当に自分じゃどうにもできなくなったから助けを求めたのに、ひどい!」という単純な怒りだった。

 

でも、時間が経って冷静になってくると今度は、

 

 

「上手くやれなかった自分」に対する失望や、「これがワークショップのような限定的な人間関係ではなく、もっと長く続いていく日常的な人間関係の中で起こっていたら……」という不安が見えてきた。

 

「上級ワークショップという安全な場所」(うまく説明できないけど、何が起こっても大丈夫な安心感のある場所だった。嫌な思いをしたとしても、その場限りの人間関係だしね)ですらこんなことになるなら、社会の中に放り込まれたらもっとひどいことになるかもしれない。

 

そんなネガティブな思いが頭の中でぐるぐるしていた。

(バイト先でも就職先でもぜんぜんそんなことはなくて、多少問題を起こすことはあっても、基本自由に気楽にやってたはずなのに!)

 

だけど、そうやって考え続けるうちに、また別の角度から見えてきたことがある。

 

「そういえば、あの人、自分で短気って言ってたよな。どこかで『私が怒らせた』っていう認識があったけど、私があの場で上手くできなかったみたいに、あの人がイライラしてしまったのも自然なことなんだな。どっちが間違いとかではなくて、私はぐだぐだしていいし、あの人は怒っていいし、それで空気が悪くなっても気にしなくていいんだ!」

 

それに気づいた瞬間、すーっと心が楽になった。

 

で、ここからの変化がおもしろいの!

 

意識したのはつい最近なんだけど、人の怒りに左右されることが激変した。

 

それまでの私は、とにかく怒られるのが怖くて、周りの人を怒らせないために自分の行動を制限してきたところがあった。(逆に、あえて相手を怒らせるようなことをしてしまうこともあるんですけど謎) 

 

でも、「怒らせてもいい(相手は勝手に怒っているだけ)」という見方ができるようになったことで、人を怒らせることに対する抵抗が減ったし、誰かが怒ってもそこまで動揺しなくなった。

 

もちろん、まったく何も感じなくなったわけではない。今だって恋人がイライラしているのを感じると、つい自分の中に原因を探してしまうし、ご機嫌取りに走りそうになることはある。

 

でも、そこでぐっと堪えて、距離を置く→自分の好きなことをしてテンションを戻す、というステップを踏むことができる。

最終的に「怒るのもイライラするのもその人の自由なんだ」という考えに辿りつけるようになった。

 

この考えは、思っていた以上にわたしを自由にしてくれた。

 

たとえば……

 

  • 相手が怒りそうなときでも断ったり頼んだりできるようになった
  • 子どもがいる空間で無理に子どもとコミュニケーションしなくなった
  • 相手に求められている自分をあえて壊せるようになった
  • 怒っている人を放置して自分の時間を楽しめるようになった
  • 怒られたことやイライラされたことをいつまでも引きずって相手や自分を責めることがなくなった
  • 喧嘩をすることが怖くなくなった→結果、恋人や友だちの前でより自由に振る舞えるように
  • 怒っている自分やイライラしている自分を見せても落ち込まなくなった

 

ざっと思いつくだけでもこれだけの変化があった。

 

私の場合、「怒らせたくない」という気持ちが強烈で、自由に行動するためにはそこの鎖を切る必要があったらしい。

 

そこを切断してくれたのが、上級ワークショップだった。

あそこで、「怒られる(イライラされただけだけど)」という体験をしたおかげで、いろんなことが見えてきて、結果「怒らせたくない」という鎖を切ることに繋がったのだ。

 

そこでふと思ったのだが、怒られるという体験が「怒らせたくない」という鎖を切ることに繋がるなら、嫌われる体験もまた「嫌われたくない」という鎖を切ることに貢献してくれるはずだ。

 

……私の人生はいよいよ「嫌われる」というテーマに入っていくのかもしれない。

 

おわりに

編・後編と読み通して下さったみなさま、長々とした記事に付き合ってくれてありがとうございました。

怒りについては他にも気づいたことがたくさんあるので、これからもちょいちょいテーマとして取り上げていくと思います。

私と同じ、「怒られるのが怖いくせに自分自身は怒りん坊」のみなさん、楽しみにしていて下さいね!(ガオー